秀山祭九月大歌舞伎@歌舞伎座

秀山祭九月大歌舞伎
二世 中村吉右衛門三回忌追善
@歌舞伎座

昼の部 午前11時~

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祇園祭礼信仰記 金閣寺

人形浄瑠璃が元の演目(義太夫狂言)。
刀剣乱舞歌舞伎で人情深い松永弾正を見ていたので、ザ・悪役!という感じの松永大膳(弾正がモデル)は新鮮でした。
(一般的には逆なのでしょう)

一番印象に残っているのは、雪姫(雪舟の孫)がつま先でねずみを描く場面です。
腕を縛られたまま足で桜の花びらをかき集めて、つま先でねずみを描くのですが、とても色っぽくて美しかったです。
このシーンのために舞う桜の量も多くて、見応えがありました。

此下東吉(秀吉がモデル)が、頭の回転の良さを発揮したり木登りをしたりと、愉快で楽しい場面もありました。

舞台上の金閣寺がせり下がったりせり上がったりする演出が凄かったのですが、この演出は江戸時代からあるそうです(イヤホンガイド情報)。
当時の演出も知れて嬉しかったです。


■新古演劇十種の内 土蜘

能の『土蜘蛛』を元に作られた舞踏劇。
背景に松の絵が描かれており、その前に三味線や鼓、笛、歌の人たちがずらっと並んでいるのがかっこよかったです。

中でも、僧の智籌(ちちゅう[本当は土蜘])が印象的でした。
観客に気づかれないように登場すること、と注意書きがあるそうで、花道から音もなくそ~っと現れたところが、得体の知れない感じが出ていて良かったです。
蜘蛛の糸の演出も、綺麗にさっと広がる様子が表現されていました。

浮世絵で何度も見たことがある土蜘。
今回見ることができて嬉しかったです。


■秀山十種の内 二條城の清正
 淀川御座船の場

徳川家康に会いに行った豊臣秀頼加藤清正
その帰りに二人が船の上で話す場面のみの公演でした。

今回演じられた二人は、実の祖父と孫だそうです。
今後の秀頼のことが心配でたまらない清正と、清正にずっと生きていてほしいと言う秀頼。
その役柄が役者さんとリンクしているように見えて、胸にぐっとくるものがありました。


■その他
11時から15時20分頃までと長丁場でしたが、それぞれの演目の間に幕間(休憩時間)があるため、体力的にきついということはありませんでした。
1回目の幕間では席でお弁当を食べたり、お土産コーナーで人形焼きを買って食べたりしました。

座席は1階の2等席だったのですが、すぐ前が通路だったのでストレスなく見られました。
舞台が見えないということもなく、花道もしっかり見えました。
舞台まで少し距離があるので、オペラグラスが大活躍しました。

雨の日のイヤホンガイド受付は地下2階でした。
駅から繋がっているところのすぐ、お弁当屋さんの隣に受付がありました。

イヤホンガイドの解説に助けてもらいつつ、とても楽しめました!
また見に行きたいです!

 

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