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メメント・モリと写真
死は何を照らし出すのか
@ 東京都写真美術館(恵比寿)
本展は「メメント・モリ」をテーマに、人々がどのように死と向き合いながらも、逞しく生きてきたかを約150点の写真作品から探り、困難を伴う時代を前向きに生き抜くための想像力を刺激します。
ラテン語で「死を想え」を意味する「メメント・モリ」は、人々の日常がいつも死と隣りあわせであることを示す警句でした。
この言葉は、ペストが大流行した14~17世紀の中世キリスト教世界において、骸骨と人間が踊る様子を描いた「死の舞踏」と呼ばれるイメージと結びつき、絵画や音楽など芸術作品の題材として広く伝播していきます。
一方で、写真もまた、死を想起させるメディアであることが数多くの写真論の中で度々言及されてきました。
本展では、ウジェーヌ・アジェ、W. ユージン・スミス、ロバート・フランク、マリオ・ジャコメッリほか19世紀から現代を代表する写真群から「メメント・モリ」と「写真」の密接な関係性を再考します。
(HPより引用)
ずっと気になっていた展覧会。
兵士や貧しい暮らしをしている人々、老人の写真が多かったように思います。
命の危険に晒されているような瞬間からはもちろんですが、何気ない普通の生活を切り取った瞬間からも、「メメント・モリ」を感じました。
解説文の中で、以下の言葉がとても印象に残っています。
写真はすべて死を連想させるもの(メメント・モリ)である。
写真を撮ることは他人の(あるいは物の)死の運命、はかなさや無常に参入するということである。
まさにこの瞬間を薄切りにして凍らせることによって、すべての写真は時間の容赦ない溶解を証言しているのである。
アメリカの作家・批評家
(解説文より引用)
絵や映像だと、また違った印象になったのだろうなぁと思います。
写真だからこそ感じる「メメント・モリ」があるのだと思いました。
「一瞬」を切り取る儚さに、死を感じるのかもしれません。
素晴らしい展示でした。
見に行けて良かったです。