メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年@ 国立新美術館

メトロポリタン美術館

西洋絵画の500年

@国立新美術館(乃木坂)

 

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ハプスブルク家12の物語』(著:中野京子)という本で見たエル・グレコの「オルガス伯の埋葬」が忘れられず、今回はエル・グレコ「羊飼いの礼拝」を見たくて行ってきました。

 

 

エル・グレコ
《羊飼いの礼拝》1605–10年頃

https://met.exhn.jp/works/modal_chapter01_06.html


webサイトで事前にどんな絵なのかを見ていたのに、その大きさや色彩に心を奪われ、泣きそうになりました。

影と光の描き方が印象的で、吸い込まれそうなほど美しかったです。

こうやって直に作品を見ることができ、とても嬉しく思います。

 

 

今回の展覧会で一番心に残っているのは、ジャン=レオン・ジェロームの「ピュグマリオンとガラテア」です。


■ジャン=レオン・ジェローム
ピュグマリオンとガラテア》1890年頃

https://met.exhn.jp/works/modal_chapter03_02.html


ギリシア神話キプロス島の王ピュグマリオンと、ガラテアの物語を描いた作品。

自分が彫刻した女性像に恋をして苦しんでいたピュグマリオンがヴィーナスに祈り、願いが聞き届けられ、彫刻に命が宿ったシーン。


女性の足元の彫刻である部分と、生身の人間となった部分の対比がとても素敵で、生身の体の柔らかさが際立って見えました。

女性の体を抱きしめるピュグマリオンの腕と、彼のほうに捻った女性の腰が美しく、うっとりと見惚れてしまいました。

何より「ピュグマリオンの想いを女性が受け入れ、寄り添ってキスをしている」という、双方の想いを感じられるところが好きで、胸が熱くなりました。

この作品は初めて見たのですが、とてもドラマチックで大好きな作品となりました。

こういう作品との出会いが、展覧会の楽しみのひとつでもあるなぁと思います。

 

 

■ フランチェスコ・グアルディ

《サン・マルコ湾から望むヴェネツィア》1765-75年頃

https://www.metmuseum.org/art/collection/search/436596


■ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー
ヴェネツィアサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む》1835年頃

https://met.exhn.jp/works/modal_chapter03_01.html


つい先日、『ヴェネツィアに死す(ベニスに死す)』(著:トーマス・マン)を読んだばかりだったので、ヴェネツィアの風景を見るとアッシェンバッハとタッジオのことが思い出されました。

時代は違うけれど、アッシェンバッハがタッジオのことを想い、必死に後を追いかけていたのはこういう場所だったのだなぁと、胸が苦しくなりました(小説は1912年発表)。

 

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その他、好きだった作品です。


■カラヴァッジョ(本名 ミケランジェロ・メリージ)
《音楽家たち》1597年

https://met.exhn.jp/works/modal_chapter02_01.html


■シモン・ヴーエ

《ギターを弾く女性》1618年頃

https://www.metmuseum.org/art/collection/search/747607


■ヤン・ステーン

《テラスの陽気な集い》1670年頃

https://www.metmuseum.org/ja/art/collection/search/437749


■マリー・ドニーズ・ヴィレール
《マリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュ(1868年没)》1801年

https://met.exhn.jp/works/modal_chapter02_09.html